おなじみの野菜「カボチャ」はカンボジア出身。カンボジア料理では日本ではなじみの少ない調味料もたくさん使います。カンボジア料理で使われる代表的な調味料や食材をいくつかご紹介します。
タマリンド
カンボジアの酸っぱい果物。スープなどの味付けに使います。酵素、食物繊維、ビタミンC、ビタミンB、天然のフルーツ酸(AHA)が豊富に含まれているといわれています。タマリンドの果実は大きさが7cm~12cmほど。外観は黄褐色のソラマメに似ています。
プロホック
小魚を塩漬け、発酵させて作ります。作り方は、カツオの塩辛やアンチョビにも似ています。うまみ成分が豊富。カンボジア料理では、スープ、炒め物などに必ずと言っていいほど良く使われる調味料。生野菜につけて食べたりもします。
トゥック・トレイ
カンボジア語で「魚(トレイ)の水(トゥック)」という意味です。いわゆる魚醤(ぎょしょう)、または魚醤油(うおしょうゆ)です。秋田名物の塩魚汁(しょっつる)、タイのナンプラーにも近いものです。スープや煮物、漬けだれなどに使います。
クルーン
複数の香辛料をミックスしたスパイスペースト。レモングラスやしょうが、シナモン、ナツメグなどを混ぜ合わせたもので、独特の風味と香りがあります。香「辛」料ですが辛くないのも特徴です。日本では手に入りにくいものです。当店ではシェフ特製の「クルーン」を使っています。本場カンボジア流のスパイスの味わいをご堪能ください。
レモングラス
レモンのようなさわやかな香りのハーブ。スープ、炒め物などの香り付けに使います。レモングラスは、消化促進、疲労回復、食欲増進、風邪やインフルエンザの症状改善に効能があるといわれています。
また、疲労回復にも効果的。レモングラスはカンボジア料理には欠かせない食材です。
パクチー・コリアンダー・香菜
最近、特に人気の香味野菜。消化を助け食中毒や二日酔いの予防に効果があるともいわれています。セリ科の一年草で、世界各地で栽培されています。タイではパクチー、ベトナムではザウムイ、英語ではコリアンダー、中国では香菜(シャンツァイ)と呼ばれています。
カボチャ
カンボジア人はカボチャをデザートとして食べます。日本には、室町時代末期にポルトガル船がカンボジア産カボチャを持ち込んだのが最初といわれています。カンボジアから来たのでカボチャという名前がついたようです。カボチャはβカロチンやビタミンC・カリウムを豊富に含む緑黄色野菜です。
ココナッツミルク
ココナッツの胚芽部分を搾って作るココナッツミルク。カリウム、マグネシウム、鉄などのミネラルを豊富に含んでいます。便秘、貧血、むくみ、高血圧などの予防にも効果的といわれています。ココナッツミルクの「ラウリン酸」は、蓄積されている中性脂肪を減らす働きもあるそうです。カレーやスープに入れると味がまろやかになります。