カンボジア名はレスマイ(RASMEY)。日本名は染谷真偉(そめやまい)です。
1983年、首都プノンペンに近い古都ウドンに生まれました。カンボジアでは一般的に通称と正式名があり、レスマイは通称。正式なカンボジア名はムウンマイ(MOENMEY)です。
カンボジアの古都ウドンに生まれました。ウドンは1620年ごろから1866年までアンコール朝時代のカンボジアの首都。田んぼや畑が広がる田園地帯の農家で育ちました。
5人兄弟の長男です。幼いころからの夢は歌手。いまでもカンボジアの歌をよく歌っています。
高校を卒業してプノンペンに出ました。料理に興味があったのでシェフの道を選びました。
いくつかのレストランでシェフとして働き、2003年にプノンペンでも有名なレストラン「ロムデン」でシェフの試験を受けて採用されました。庭園やプールなどもあるコロニアルスタイルの豪華なレストランで観光客もたくさん訪れる店です(2023年現在コロナにより休業)。
「ロムデン」ではシェフだけでなく料理学校のトレーナーとして200人以上の若いシェフの指導もしました。その時の記録が『From Spiders to Water Lilies : Creative Cambodian Cooking with Friends』という写真集になって出版されて、若いシェフたちとの写真も掲載されています。
来日は2008年。「バイヨン」の前身のカンボジア料理店がカンボジア人シェフを募集。プノンペンでオーディションがあるということで応募しました。80人以上が集まり、そのなかから合格して日本にやってきました。
最初は日本語もまったく話せず、物価も違うので大変。テレホンカードでカンボジアの家族に国際電話していたのは、いまではいい思い出になっています。
その後、日本の言葉も勉強し、現在は日本の国籍も取得しています。
2019年に「バイヨン」のオーナーが引退することになり、店を引き継ぎました。
妻のスリョウは2019年に来日。今はふたりでいっしょにがんばっています。
日本のお客さまにも「バイヨン」を知っていただく機会が増え、テレビや雑誌でも取り上げていただくことが多くなりました。2022年にはカンボジア大使にもご来店いただきました。
朝日新聞や雑誌POPEYE(Web版)などでも紹介していただきました。よろしければご覧ください。カンボジア料理のことやカンボジアでの思い出話などが掲載されています。
これからも日本のお客さまに少しでも多くカンボジア料理のおいしさを知っていただきたいと思っています。