カンボジア料理 神楽坂 バイヨン

カンボジアの朝食―クイティウ―

 チュムリアップ・スオ!こんにちわ。今日はカンボジアのおいしい麺、クイティウをご紹介いたします。

 日本には色々な麺がありますね。夏なら冷たいそうめん、冬には年越しのおそば、みんな大好きラーメン、コシも食べ方も色々なうどん。日本にはおいしい麺がいっぱいです。日本以外にも中華麺の数々、洋食のスパゲッティも日本ではよく食べられますね。

 さて、カンボジアの麺の代表格としてクイティウというものがあります。
 塩味のスープの中に麺を入れて、牛肉、豚肉、鶏肉、シーフードなどお好みの具材をのせる料理です。当店では豚骨と野菜の味わいを引き出した温かいスープに、鶏肉と海老と卵でトッピングしています。

 そこまで聞くと塩ラーメンを想像してしまうかもしれませんが、このクイティウには日本の麺類と大きく違う点があります。

 それは麺がお米でできていることです。

 お米の麺は日本ではあまり馴染みがないかもしれません。ですが最近はベトナムのフォーによって知名度が上がってきているようです。フォーもクイティウと似ていて、塩味のスープとお米でできた麺を使っています。クイティウとの違いは麺の形状で、フォーは平たい麺を使用します。当店でお出ししているクイティウは極細麺で春雨に近い食感です。ただし、お米でできているので、つるりと食べられる割には満腹感があります。そのため、カンボジアでは朝食や軽食としてメジャーな存在です。

 日本で麺と言えば小麦でできたものがほとんどで、お米の麺はかなりマイナーな存在のようですね。日本であまり普及しない理由として、日本のお米が麺には加工しづらいからだとも言われています。しかし、東南アジアでは小麦の麺よりもお米でできた麺の方がメジャーです。

 もともと、アジアの麺類の元祖は中国で、お米の麺もここから東南アジアに伝わってきたようです。先ほどから「お米の麺」と書いていますが、「麺」という漢字は中国では小麦粉で作った麺のことを指します。お米でできた麺のことは「粉」(フン)または「米粉」(ビーフン)としているようです。焼きビーフンを食べたことがある人はいるでしょうか。ビーフンは日本ではカタカナで表記されることが多いようですが、漢字ではこのように書くようですね。

 クイティウも漢字では「粿条」と書き、中国から東南アジアの国ぐにに伝わって行きました。タイではクァイティオ、マレーシアやインドネシアなどではクィティオと呼ばれます。ベトナムでもフーティウというものがあり、カンボジアのクイティウと似ています。

 しかし、その麺の形状、味付けの仕方、調理の仕方もご当地により少しずつ違ってきます。タイではセンミー(細麺)、センレック(中間の太さ)、センヤイ(太麺)といった麺の形状が様々あり、マレーシア、インドネシアなどではチャークイティオと言う焼きそば風のものが人気です。

 また、お米でできた麵の料理全体のバリエーションはこれだけに止まりません。その他にも、ベトナムのフォーを丸い麺にしたブンという料理。マレーシア、シンガポールの辛めのスープのラクサ。また、カンボジアにはノンバンチョックという魚のスープをかけたものもあります。本場中国なども含めるとここでは全てを紹介しきれません。

 お米の麺は最近グルテンフリーということで注目されてもいます。また、日本のお米を使ったお米の麺も最近開発されたようです。これを機に日本でも独自のお米の麺料理ができるかもしれません。これから、さらにお米の麺の良さや文化が日本の国内にも広がってほしいとも思っています。

 よろしければ、当店のクイティウでお米の麵の味をお試しくださいませ。

クイティウ

来店のご予約は TEL 03-5261-3534 受付時間 10:00~22:00

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