カンボジア料理と聞いて皆様は何を思い浮かべるでしょうか?
何も浮かばない…。と言う人も少なくないと思います。カンボジア料理の知名度は日本ではまだそれほど高くはありません。
そこで今回はカンボジア料理で一番有名な「アモック」についてご紹介いたします。
「アモック」という料理はカンボジア料理のエッセンスがうまくミックスされた料理だと思います。
もちろんつくり方は料理人によって違いがありますが、基本的にこの料理のミソとなるのが、白身魚、ココナッツミルク、香辛料、トゥック・トレイ(魚醤)の四つです。これらはカンボジア料理においてよく使われる材料です。
さて、つくり方を見ていきましょう。
まず用意するのが、白身魚です。これらを食べやすいサイズにカットします。
次に、赤パプリカやタマネギ、その他お好みの野菜をカットして炒めます。そして、ここでトゥック・トレイや香辛料などで味付けをして、その後、ココナッツミルクで魚といっしょに煮込みます。
トゥック・トレイは、いわゆる魚醤、日本の魚醤油(うおしょうゆ)、塩魚汁(しょっつる)、タイのナンプラーに近いものです。日本ではなかなかトゥック・トレイは手に入りにくいので、それらで代用できます。
またこの料理に入れる香辛料ですが、カンボジアでは「クルーン」という複数の香辛料をミックスしたスパイスペーストがよく使われます。レモングラスやしょうが、シナモン、ナツメグなどを混ぜ合わせたもので、独特の風味と香りがあります。香「辛」料ですが辛くないのも特徴です。
ですがこれも日本で作るとなると難しいと思います。ご家庭で作る際は粉末カレーなどのミックススパイスを入れるといいでしょう。
具材に火が通ってきたら完成です。
もしお好みであれば、この後、蒸して仕上げるパターンもあります。本場カンボジアではこの過程をバナナの葉っぱで包んで行います。
とろみのある魚のスープ、白身魚のソースかけ、またスパイスの種類によってはマイルドなカレー、これらの間をとったモノを想像してもらってもよいかもしれません。なお、白いご飯をお忘れなく。
この「アモック」という料理はカンボジア料理のエッセンスがうまくミックスされた料理だと思います。川魚はカンボジアの食卓によく並べられ、トゥック・トレイはカンボジアの味付けの基本となります。香辛料も様々な料理に入れられ、カンボジア人の舌を飽きさせません。そしてココナッツミルクはまろやかな味わいはカンボジア人の好みです。
当店でお出しする「アモック」は蒸し上げずに口どけの良い、まろやかな仕上げとなっております。また、シェフ特製の「クルーン」を使っております。本場カンボジア流のスパイスの味わいをご堪能ください。